01
脱炭素戦略・ロードマップ策定
ESG投資において、企業の気候変動対応ガバナンス、GHG排出量、中⻑期の⽬標と指標、リスク・機会の開⽰の重要性が⾼まっています。中⻑期的な企業価値向上のためには脱炭素戦略・ロードマップ策定が不可⽋です。国内外の気候変動に関わる政策、産業・エネルギー政策等の動向をはじめとする外部環境変化を基に、リスクを抽出して、緩和策や、リスクの裏返しとなる機会を⾒出し、事業戦略に織り込むことが求められます。企業が⻑期的に⽬指す姿を描き出し、バックキャストによって短・中期の戦略を策定し、投資家をはじめとするステークホルダーに開⽰することが重要です。弊社では社内外のステークホルダー向けの講演会や、海外のグループ会社を対象とした英語での勉強会開催なども支援しています。
コンサルティングの特徴
Features of Our Consulting
リスクの裏返しである
「機会」の提案力
企業の気候変動関連リスクのみならず、機会の提案⼒が強みです。
弊社は、20年以上にわたり、事業を通じた環境課題解決を支援してきた実績があります。気候変動、土地利用、生物多様性など、複雑に絡み合う環境問題への理解と経験に基づいたCO2削減にとどまらず、企業価値向上を総合的に支援します。
ネットワークを活かして
強力な調査チームを編成
Scope1,2の対策については、国内外の専⾨家・機関とのネットワークを活かして、各スコープで導⼊可能な技術や対策について調査・検討し、削減対策や⽬標の検討を⾏います。
Scope3の削減対策検討を支援
Scope3については、サプライヤーやユーザー、社員の協⼒による対策が不可⽋です。サステナブル調達の推進やLCA⼿法による物量ベースの算定など、当社のエビデンスに基づく環境経営コンサルティングの知⾒を活かして、実効性の高いScope3の削減目標設定や削減対策の検討をご支援いたします。
脱炭素ロードマップのイメージ
Service Flow
事例
IT企業
実施期間 4ヶ⽉
依頼内容
GHG算定、脱炭素戦略・ロードマップ策定
コンサルティング内容
⽀援の流れ
- 経営者向け脱炭素経営勉強会
- マテリアリティ検討
- GHG算定、⽬標設定、削減対策の検討(Scope1,2,3)
- ⻑期ビジョン、ロードマップ策定
02
SBT認定
SBTとは
Science-based targets(科学に基づく⽬標)の略で、パリ協定で合意された2℃を⼗分に下回る⽔準(Well Below 2℃︓WB2℃)、または1.5℃に抑えることを⽬指す⽔準と整合したGHG排出削減⽬標を企業が設定し、認定を受ける取組です。
2022年7月以降、1.5℃水準の認定のみとなりました。基準年から5-10年の範囲でSBTの目標年を設定し、削減経路を算出して申請します。
SBT FLAGとは
2023年4月から、従来のセクター共通の削減目標に加えて、森林・土地・農業(Forest, Land and Agriculture)を対象とした削減目標が新たに設定されました。SBT FLAGセクターに該当する企業もしくは、FLAG関連排出量がScope1,2,3の20%以上を占める企業は、FLAG目標の設定が必須となります。また、SBT FLAGセクターに該当しない企業でも、FLAG目標の設定が推奨されています。
SBT FLAGセクター
- 森林・紙製品(林業、木材、紙・パルプ、ゴム)
- 食品製造(農業生産、動物原料)
- 食品・飲料の加工
- 食品・生活必需品小売業
- タバコ
詳細については弊社コラムをご参照ください。
【コラム】SBT FLAGの目標設定・申請支援を開始
https://valuefrontier.co.jp/news/sbtflag.html
コンサルティングの特徴
Features of Our Consulting
トータルサポートで安心
GHG排出量算定結果を基に、具体的な対策項⽬の検討や削減量の試算、社内関係者の合意決定のためのマイルストーン設定、SBT認定申請までトータルにサポートします。
GHG排出量算定結果を基に、具体的な対策項⽬の検討や削減量の試算、社内関係者の合意決定のためのマイルストーン設定、SBT認定申請までトータルにサポートします。FLAG目標の設定が必要な場合は排出量をFLAG関連とそれ以外に切り分けたうえで、排出削減目標を個別に設定します。
SBT認定の流れ
Service Flow
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STEP 1
- 設定目的ヒアリング
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STEP 2
- 排出量の算定結果確認と基準年設定
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STEP 3
- 目標案設定の社内ディスカッション
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STEP 4
- SBT事務局への目標提出
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STEP 5
- 定期的な進捗開示、目標妥当性の検証
03
生物多様性(自然)コンサルティング支援
⽣物多様性(⾃然)に関連してTNFDやSBTNなど各種の国際的なフレームワークに則った情報の整理、⽬標設定や戦略策定などを⽀援します。
TNFDとは
TCFDに続いて、⾃然資本などに関する企業のリスク管理と情報開⽰枠組みを構築するために設⽴されました。⺠間企業や⾦融機関が、⾃然に関するリスクや機会を適切に評価し、開⽰することを求めています。TCFDとの明確な違いとして、対象範囲が⾃然全体に拡⼤したことに加えて、ダブルマテリアリティの考え⽅を採⽤し、企業影響だけでなく、⾃然への影響も考慮した戦略構築が求められています。
コンサルティングの特徴
Features of Our Consulting
親しむ、知る、守るへ
生態系観察会の開催や、生物多様性に関する国際動向、取組意義に関する研修の実施からご支援が可能です。
生物多様性における経験と分析力
自然関連リスクと機会の提示
環境分野での長年の実績で、⾃然関連リスクと機会の特定・評価する⽅法やツールの紹介、シナリオ策定、情報開⽰の論点整理などをご⽀援します。
イニシアティブの立ち上げ段階からの支援実績
経営戦略コンサルタントと連携し、中計や⻑期ビジョンなど経営戦略への反映、情報開⽰まで⼀貫して支援が可能です。2010年以降、国際的なNGOと連携し、SBTN、TNFDなどイニシアティブの立ち上げ段階から、企業の取組を支援しています。
基本的な流れと情報開示の課題
Service Flow
- STEP 1
- 自然に関連した活動の実施状況の確認
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- 事業内容や自社の状況、関連する地域・生態系ごとに取組内容が異なるため、状況を整理し、実施すべき内容を検討する
- STEP 2
- 生態系観察会や勉強会を通じて理解の促進
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- 経営層や社員を含めて、取り組む内容に関する理解を醸成することで自分事として取り組む組織作りを支援
- 生態系観察会の実施など職場での理解に加えて、最新の国際情勢なども理解する
- STEP 3
- 自然への依存影響を評価、リスク機会を特定
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- 各種ツールや評価方法を利用し、事業と自然との関連を把握する
- リスクや機会となり得る要素を特定する
- STEP 4
- 事業インパクト評価を含む、リスク評価
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- 定性及び定量的な指標を利用して、事業との関係性を評価して取組優先順位を設定
- STEP 5
- 目標設定やモニタリング方法、対策案の策定
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- 特定した優先取組について、目標設定やモニタリング方法、管理体制の確率などをご支援
- STEP 6
- 文書化・情報開示支援
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- 社内外への情報開示を進める
- 社外への開示においては、最新の国際的な情報開示フレームワークに則った形式を利用する
事例
製造業A社
生物多様性への取り組みスタートアップ・コンサルティング
実施期間 6ヶ⽉
依頼内容
生物多様性に関する取組の必要性を認識しているが、専門的な知見が不足しているため、どのように目標や取組を決定すれば良いかわからない。社員教育や現状分析から、目標設定、管理体制の確立まで、一貫した支援をお願いしたい。
コンサルティング内容
⾃社事業における⾃然への依存・影響を分析へ向けて、社員の⽣態系への理解を向上させるために⽣態系観察会を実施。
その後、⾃然資本と経営の関係性についての勉強会・ワークショップを複数回実施しながら事業と⾃然との関係性を整理・分析し、⾃然に関連したリスク回避及び機会の拡⼤のために取り組むべき内容を策定。
⽣物多様性⽅針策定、管理体制や⽬標設定等も含め⻑期的な活動となるようご⽀援を実施。
事例
フォレストーリー・プロジェクト
2008年より、一般社団法人バードライフ・インターナショナル・アジア・ディビジョンの協力のもと、農村コミュニティの人々と一緒に、生物多様性の保全、地球温暖化の緩和、地域社会への貢献のための森林再生活動を行っています。フィリピンでは過去の大規模な森林伐採や鉱山開発等により、国土の約70%あった森林が約20%まで減少してしまいました。このプロジェクトはバードライフが科学的な基準に基づいて選出したIBA(Important Bird Area:鳥類を指標とした生物多様性の高い地域)の周辺の荒廃地で、在来種およそ10種類を選定し天然林の再生を行っています。
04
SBTN認定
SBTNとは
これまで気候変動分野で先⾏して取り組まれてきた科学に基づく⽬標設定⽅法について、⾃然資本利⽤に領域を拡張し、企業が⽬標を設定して認定を受ける取り組みです。⼟地/⽔域/海域利⽤の変化や資源開発、気候変動、汚染、外来⽣物等の⼈間活動による⾃然への圧⼒による⾃然劣化リスクを回避・軽減することも⽬指しています。