【お客様の声】東京冷機工業様 ~再生フロンのカーボン・オフセットを通じて脱炭素に貢献~
再生フロンに更なる環境価値を付加して、お客様とともに持続可能な社会の実現を目指したい
弊社はもともと環境問題に対する関心が高く、2015年に施行された「フロン排出抑制法」をきっかけに、フロンの回収をはじめとする適正な処理を実施しています。2016年には日刊工業新聞の「第19回オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」で優秀賞を受賞しており、PR活動にも力を入れてきました。
廃棄する空調機器などから回収したフロンは、破壊または再生処理を実施することとなります。弊社では、破壊よりも環境負荷の少ない再生フロンを6,000社以上のお客様にお届けしています。しかし、未だに「フロン=破壊」というイメージが根強く残っているため、弊社のような、お客様に近い事業者が先陣を切って再生フロンの環境負荷を定量的に評価したうえで、カーボン・オフセットを実施することで、さらなる環境価値を付加する取り組みを開始しました。
Value Frontierのスピード感と専門性を評価
再生フロン「Zフロン」の販売元である(株)環境総研から、具体的な取り組みを進めるパートナー候補としてValue Frontier(株)をご紹介いただきました。クレジット化の具体的な手順やユーザーへの訴求方法など、弊社の意図や課題について、ヒアリングを通じて深く理解したうえで、よりスピーディーに対応していただいたことがパートナー選定の決め手になりました。再生フロンの販売を通じて、環境にやさしい選択肢をお客様に広く提示していきたい――その想いを形にするパートナーとして、Value Frontierを選択しました。
業界全体の環境対応の加速や次世代に脱炭素という選択肢を示していきたい
2025 年4月1日(火)より業界初※1のカーボン・オフセットを実施した再生フロン商品「ANASTA」(アナスタ)の販売を開始しました。フロンの回収から再生、充填に至るまでのライフサイクル全体のCO₂排出量を算定し、SuMPO EPD※2を取得したうえで、J-クレジットを購入してカーボン・オフセットしていることを、パンフレットや動画によりアピールしています。また、現場でも、カーボン・オフセットという仕組みを知らないお客様に対しても丁寧な説明を心がけており、「環境に特化したガスなのですね」との評価をいただいています。
カーボン・オフセットの概念は専門的知識がないと理解が難しい面もありますが、Value Frontierからは、わからないことを丁寧に、わかりやすく説明していただき、業務がスムーズに進められてたいへん助かりました。
また、再生フロンに関してはライフサイクル全体のCO₂排出量を算定するルール(PCR:プロダクトカテゴリルール※3)がなかったため、複数の企業が参加するワーキンググループ開催を含め、ルール作成から、SuMPO EPD取得申請、申請後の修正対応など、一気通貫で支援していただきました。
本件をきっかけに、業界全体の環境対応を加速させるとともに、次世代に脱炭素という未来を示すための取り組みを、今後もValue Frontierとともに考えていきたいと思っています。


※1:2025年3月時点、東京冷機工業調べ。空調・冷凍冷蔵機器のカーボン・オフセット付き冷媒フロンガス販売製品として
※2:(一社)サステナブル経営推進機構が管理する国際規格ISO 14025に準拠の環境ラベルプログラム「SuMPO EPD」(旧名称:エコリーフ)
※3:素材や原材料の調達から製造、流通、消費、廃棄に至るプロセス全体で大気汚染物質、水質汚染物質、廃棄物などを評価するLCA調査を実施し、環境製品宣言を通じて算定結果を報告するための製品カテゴリー固有の要求事項。ある製品について定義するGHG排出量算定のためのルール